お金が貯まる方程式を知ろう。
この講座は、税理士である管理人が家計簿の付け方について解説する講義です。
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お金が貯まる方程式がある
そう聞いて、皆さんはどう感じますか?
- そんなうまい話があるわけないよ。
- そんな魔法みたいなもの、ホントにあるの?
などなど、疑ってかかる方もいるかもしれません。
お金が貯まる方程式は、本当に存在します。
ただし、それは胡散臭い魔法のようなものではなく、
ごく当たり前のこと
を表現したものなのです。
そして、それが意識できていないことで家計管理が上手く行っていないケースが多々あります。
今回はそんな、お金が貯まる方程式について学んでいきましょう。
お金が貯まる方程式とは?
お金が貯まる方程式
皆さんは、お金を貯めようと思ったとき、どんな事から考えますか?
- いっぱい残業して稼ごう!
- ムダな出費を減らして節約しよう!
これらのやり方は、決して間違っているわけではありません。
しかし、ただ闇雲にこれらのやり方を実践していくことは、とても効率の悪いやり方だと思います。
より効率的にお金を貯めるために必要なこととは、
お金が貯まる方程式を理解して、実践すること
です。
では、そのお金が貯まる方程式とはどんなものでしょうか。
それはずばり、
収入-貯蓄=支出
です。
そして、この方程式では、
- 貯蓄額を決める。
- 収入から貯蓄額を差し引き全体の支出額を計算する。
- 全体の支出額を細かな支出に割り振っていく。
という方法で家計管理を行います。
以下では,具体的にお金が貯まる方程式を使った家計管理の方法について解説します。
収入額と貯蓄額から全体の支出額を考える。
この方程式を使う場合,まず貯蓄額を決めます。
次に,収入額から決めた貯蓄額を差し引いて、全体の支出額として捉えるのです。
例えば,毎月の収入額が30万円だったとしたら,
毎月貯蓄したい金額を3万円にしよう!
というように,先に貯蓄額を決定してしまいます。
すると,収入額から貯蓄額を引いた金額が支出額になるので,
30万円-3万円=27万円
が毎月の全体の支出額になります。
全体の支出額から細かな支出額に割り振ろう。
次に,全体の支出額を具体的に何に使っていくかを考えます。
先程の例では,全体の支出額が27万円だったので,
- 水道光熱費は2万円くらいかな。
- 食費は4万円にしようかな。
という具合に,必要な金額を割り振っていって,全体の支出額である27万円を今月は何に使うのか、を予め決めてしまうのです。
支出を何に使うのかは優先順位をつけよう。
このように支出額を決めて実行すれば,特別な出費が無い限り,必ずお金が貯まる仕組みが出来上がります。
このお話をすると,
支出額がオーバーしちゃうよ…
という声が聞こえてきそうです。
例えば,全体の支出額が27万円で,細かな支出額の合計が29万円になってしまった場合,
29万円-27万円=2万円
はどうしたらいいのかということです。
このように,細かな支出額を足していったら,全体の支出額が方程式通りにいかなくなってしまった場合には,
優先順位の低い支出を削る
ということをやって,全体の支出額に収まるように考えます。
このとき,どうやって支出に優先順位をつけていくのでしょうか。
それは,以前学んだ
を基準に決定していきましょう。
具体的には,
- その幸せは長続きするか。
- その幸せは、今あるもので得られないか。
の2つのポイントでしたね。
これはとても大事な考え方なので、忘れてしまっている方はしっかり復習しておきましょう。
細かな支出額から考えてはいけない。
多くの人は、お金を貯めるために
とりあえずムダな出費を抑えよう!
と考えてしまいます。
その結果、
- なんとなく外食を控えようかな。
- なんとなく化粧品を安いものに変えてみようかな。
といった、
メリハリのない節約
を行ってしまいます。
メリハリのない節約は、
- 本当に不必要な出費をなくせなかった。
- 本当は必要だった出費を削ってしまった。
- うっかり使いすぎてしまって貯蓄できなくなった。
といった失敗を招きやすいです。
闇雲にムダな出費を抑えるだけではお金は貯まらないのです。
なぜこの方程式がいいの?
この方程式の3つのメリット
このお金が貯まる方程式を使うメリットは、次の3つあります。
- 確実に貯蓄できること
- 貯蓄の目標が立てやすいこと
- 余分な支出から削減できること
以下では、これらのメリットについて詳しく解説していきます。
確実に貯蓄できる!
お金が貯まる方程式のメリットの1つ目は、
確実に貯蓄できること
です。
メリハリのない貯蓄では、うっかり使いすぎて貯蓄できなかったということが起こりがちです。
例えば、こんな経験はありませんか?
- スーパーに行ったら、買うつもりがなかったものまで買ってしまった。
- 店員さんすすめられて、使いこなせない高機能な家電を買ってしまった。
このような経験は誰にでもあると思います。
しかし、これらの余計な出費は、
予め何にいくら使うかを決めておけば防げたもの
です。
このように、具体的に何にいくら使うのかを決めておくことは、余計な出費を減らし、確実に貯蓄をすることができるのです。
貯蓄の目標が立てやすい!
お金が貯まる方程式のメリットの2つ目は、
貯蓄の目標が立てやすいこと
です。
この方程式では、最初に貯蓄額を決めてしまい、それに合わせて支出額を調整します。
例えば、30歳の人が貯蓄の目標として、
60歳の定年までに1,000万円貯蓄するぞ!
という目標を立てたとします。
メリハリのない節約では、貯蓄額はその月が終わってみないと分かりません。
- 先月は出費が少なかったから3万円貯蓄できた!
- 先々月は出費がかさんで全く貯蓄できなかった…
といった具合にです。
これでは、せっかく貯蓄の目標を立てても、実現できるかはやってみないと分かりません。
一方、お金が貯まる方程式では、貯蓄額から先に決めます。
なので、30歳の人が60歳までに1,000万円貯めるためには1年間で
1,000万円÷30年間≒約33万円
貯めなくちゃいけないから、毎月の貯蓄額は
約33万円÷12ヶ月≒約3万円
貯めなければいけないな、というように計画を立てられます。
余分な支出から削減できる!
お金が貯まる方程式のメリットの3つ目は、
余分な支出を削減できること
です。
この方程式では、予め全体の支出額を決めて、それを細かな支出額に割り振ります。
ここで、細かな支出に割り振るときに、割り振る金額が足りなくなってしまう場合があります。
前述のように、この場合には、
によって支出額に優先順位をつけて削っていくことになります。
一見、メリハリのない節約のように
とりあえずムダな出費を抑えよう!
と思って削減する方法と同じと感じるかもしれません。
しかし、メリハリのない節約では、たまたま思いつかなかっただけで、
もっとムダな出費があったかもしれない
という可能性がずっと残ったままになります。
全体の支出額を決めて、支出の優先順位を決めて割り振ることで、
幸せを長続きさせるための支出
は残しつつ、
幸せを長続きさせない支出
から削減していくことができるのです。
まとめ
今回の講義では、お金が貯まる方程式について学んできました。
お金が貯まる方程式とは、
収入-貯蓄=支出
でした。
また、お金が貯まる方程式では、
- 貯蓄額を決める。
- 収入から貯蓄額を差し引き全体の支出額を計算する。
- 全体の支出額を細かな支出に割り振っていく。
という方法で家計管理を行うことを学びました。
また、お金が貯まる方程式のメリットとして、
- 確実に貯蓄できること
- 貯蓄の目標が立てやすいこと
- 余分な支出から削減できること
があることを学びました。
ぜひ、お金が貯まる方程式を活用して、家計管理に活かしましょう。