簿記ってなんだろう?
簿記の勉強始めるけど,そもそも簿記ってなんだモン?
今回は,簿記とはなんなのかについて解説するぞい。
簿記とは
簿記(ぼき)=会社の取引を記録・管理する仕組み
例) さるじー商店⇒手元に2個のミカン
何も記録していなければ…
これじゃあ,何個買って何個売ったかわからないモン…
そこで,帳簿というノートに記録すると…
簿記をすると,みかんが2個になった取引の経緯がわかるじゃろ?
これなら,会社で起こったことがちゃんと分かるモン!
「帳簿」に「記録」するから,「帳簿記録」を略して「簿記」と呼ぶんじゃ。
財務諸表とは
帳簿に記録した取引⇒財務諸表(ざいむしょひょう)というものにまとめる。なぜ?
財務諸表を作らないと…
ブラウ兄は,この会社の業績はどうか分かるかの?
色々な取引があったけど,結局全体でどうだったかは分かりにくいモン…
財務諸表を作ると…
これなら,結局全体でどうだったかが分かりやすいモン!
財務諸表は,取引の結果全体でどうだったの?を知りたい人にわかりやすく開示するために作るんじゃ。
財務諸表は取引全体の結果をまとめたもの
会計期間
財務諸表の中身の説明に入る前に…
会社は,決まった期間(通常は1年)毎に財務諸表を作る。
この決まった期間=会計期間
- 会計期間開始の日=「期首(きしゅ)」
- 会計期間の始まりから終わりまでの期間=「期中(きちゅう)」
- 会計期間終了の日=「期末(きまつ)」
例えば,会計期間が1年間で4/1~3/31の会社は次のようになるぞい。
財務諸表の種類
財務諸表の代表例=次の2つ
- 貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)
- 損益計算書(そんえきけいさんしょ)
貸借対照表⇒現金・在庫・借金などの情報(財政状態)を開示
損益計算書⇒売上・原価・利益などの情報(経営成績)を開示
つまり,財務諸表は会社の財政状態や経営成績を開示するために作られるってことモンね!
貸借対照表(B/S)とは
貸借対照表=英語で”Balance Sheet”⇒略して「B/S」
B/Sの構成要素=「資産」「負債」「純資産」
- 資産⇒B/Sの左側
- 負債と純資産⇒B/Sの右側
資産・負債・純資産
資産=お金・将来お金を生み出すもの
資産の例⇒お金,商品の在庫,建物など…
資産は,「もらうとうれしいもの」と覚えるんじゃ。
お金や建物は,もらうとうれしいモン!
負債=将来払わなくてはいけないお金
負債の例⇒銀行からの借金,商品を買ったけどまだ支払っていない代金など…
負債は,「もらうとイヤなもの」と覚えるんじゃ。
他人の借金なんて,絶対もらいたくないモン…
純資産=元手ともうけた利益
B/Sの関係式
資産の総額 = 負債の総額 + 純資産の総額
さるじー博士は,さるじー商店の開店のために次のお金8,000万円を用意した。
- 5,000万円の元手(純資産)
- 銀行から借りたお金3,000万円(負債)
このお金で土地建物7,000万円を買って,手持ちのお金が1,000万円になった。
元々のお金8,000万円がお金1,000万円と土地建物7,000万円に形を変えただけなので,両方合わせたら元の金額と一致!
損益計算書(P/L)とは
損益計算書=英語で ” Profit and Loss statement” ⇒略して「P/L」
P/L⇒会計期間における収益と費用というものを計算し,その差額から利益を計算する。
収益 - 費用 = 利益
- 費用⇒P/Lの左側
- 収益⇒P/Lの右側
収益・費用・利益
収益=資産を増やすもの
費用=資産を減らすもの
例えば,さるじー商店で期中に次の取引をした場合の収益・費用・利益を考える。
P/Lは,利益の計算を通してその会社がどれだけもうけたかを示すことから,「会社の成績表」と言われるんじゃよ。
B/SとP/Lの関連性
- 期首お金8,000万円
- 期首負債3,000万円
- 期首純資産5,000万円
- 期中みかん購入800万円
- 期中みかん売却1,000万円
- 期末みかん在庫なし
この場合のさるじー商店のB/S・P/Lは下図のようになる。
当期利益は,期末に純資産に繰り入れるが,利益の求め方は次の2通りある。どちらで計算しても,利益の額は変わらない。
- 財産法⇒期末純資産-期首純資産=当期純利益
- 損益法⇒収益-費用=当期純利益
おしまい
今回の講義はここまでじゃ。
簿記とはどんなものか分かったかの?
簿記があると,会社の取引の記録がちゃんと分かるんだモンね!
会社だけじゃなくて,家計簿をつけるときにも役に立つぞい。
ブラウ兄は,しっかり貯金しておるか?
してないモン!
宵越しの金は持たない主義だモン!
意外と江戸っ子なんじゃのう…