貯蓄の計画を立てよう。
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貯蓄の計画はどのように立てればよいのでしょうか。
「貯蓄の計画」と聞くと、難しい計算式や知識を理解しないとできないような気がするかもしれません。
しかし、今回お伝えするのは、そんな難しい話ではなく、
シンプルで分かりやすい貯蓄の計画の立て方
です。
それでは、早速学んでいきましょう。
貯蓄目標の3要素
貯蓄目標の3要素とは?
貯蓄計画を立てるには、貯蓄の目標を考えた後、それを毎月の貯蓄額に落とし込むという方法をとります。
また、その貯蓄の目標を立てるときには、貯蓄目標の3要素を考える必要があります。
貯蓄目標の3要素とは、
- なんのために
- いつまでに
- いくら
貯蓄するのかを考えることです。
以下では、これらの要素について詳しく解説していきます。
なんのために
貯蓄目標の3要素の1つ目は、
なんのために貯蓄するのか
です。
僕は、高校までの学校の勉強は、やらなければいけないと分かっていても、なかなかはかどりませんでした。
なぜなら、
何のために勉強するのか
がよく分からなかったからです。
一方、大学で医療専門職の勉強を始めた後は、
医療者になるために勉強する
という明確な目標ができて、勉強に集中することができました。
このように、人間は具体的な目標がないとなかなか実行することができないものです。
なので、
貯蓄をするぞ!
と決意したのであれば、初めに
なんのために貯蓄するのか
をはっきりさせておくことで、実現できる可能性が高くなるのです。
いつまでに
貯蓄の3要素の2つ目は、
いつまでに貯蓄するのか
です。
貯蓄の目的がはっきりしても、それをいつ達成するのかが分からなければ、具体的なイメージが湧きません。
僕の場合、大学の医療専門職の過程は4年間でした。
4年間、しっかり勉強するぞ!
という具体的な期間を決めた目標があったため、それに向かってがんばれたのだと思います。
このように、
その目標はいつ達成するのか
はとても重要な要素です。
いくら
貯蓄の3要素の3つ目は、
いくら貯蓄するのか
です。
当たり前ですが、明確に金額の目標が定まっていなければ、貯蓄の計画を立てることはできません。
なんとなくお金持ちになるぞ!
という曖昧な目標を立てるのではなく、
1,000万円貯めるぞ!
という具体的な目標があった方が実現しやすいですよね。
このように、貯蓄の目標を立てる場合には、いくら貯蓄するのかを明確にする必要があります。
立派な目標なんて無くていい。
ここでは、貯蓄目標の3要素として、
- なんのために
- いつまでに
- いくら
貯蓄するのかを考えることが大事だと学びました。
目標なんて思い浮かばないよ…
という人もいるかもしれません。
しかし、これらの目標は、なにも立派なものでなくても全く構いません。
なんとなく、
老後のために60歳までに3,000万円貯蓄しよう。
など、とりあえず当面の目標を具体的に立ててみることがとても大事なのです。
もし仮に、想定していた目標だとまずいことが判明したなら、そのときまた、新しい目標を立て直していけばいいからです。
ぜひ、気軽に貯蓄の目標を立ててみましょう。
なぜこの3要素が大事なの?
貯蓄目標の3要素が大事な理由
貯蓄目標の3要素が大事な理由は、3つあります。
- 将来の目標から逆算して家計管理するため。
- 将来を考える習慣をつけるため。
- 家計管理を継続するモチベーションを保つため。
以下では、これらの理由について詳しく解説していきます。
将来の目標から逆算して家計管理するため。
貯蓄目標の3要素が大事な理由の1つ目は、
将来の目標から逆算して家計管理をするため
です。
将来の目標を立てずに、
なんとなく毎月1万円ずつ貯蓄する
というような方法だと、
実は全然足りなかった
という事態にもなりかねません。
貯蓄目標の3要素による方法では、最終的な貯蓄の目標が立てられます。
そして、その目標から逆算して毎月の貯蓄額を決めていくことで、無理なく、かつ確実に貯蓄をしていくことができるのです。
なお、この方法は、お金が貯まる方程式や現状把握の3ステップで解説した、
全体から詳細を見る方法
が使われています。
将来を考える習慣をつけるため。
貯蓄目標の3要素が大事な理由の2つ目は、
将来を考える習慣をつけるため
です。
皆さんは、普段から将来についてしっかり考えていますか?
何かのきっかけがないと、なかなか考える機会がない方が多いのではないでしょうか。
貯蓄目標の3要素は、そんな将来について考えるきっかけを与えてくれます。
また、1度考えた将来の貯蓄目標を毎月の家計管理に落とし込むことで、
今の貯蓄目標が適切なのか
を常に考え、改善していくことができるようになります。
家計管理を継続するモチベーションを保つため。
貯蓄目標の3要素が大事な理由の2つ目は、
家計管理を継続するモチベーションを保つため
です。
先程もお伝えしたように、人間は具体的な目標がなければ、計画を実行することが難しいです。
この家計管理を継続すれば、こんなに貯蓄ができるんだということをしっかりイメージしながら家計管理を行うことで、目標を継続できるのです。
人間の意思は脆い
ここでは、貯蓄目標の3要素が大事な理由として、
- 将来の目標から逆算して家計管理するため。
- 将来を考える習慣をつけるため。
- 家計管理を継続するモチベーションを保つため。
の3つがあることを学びました。
貯蓄目標の3要素は、
人間の意思の弱さを克服するためのもの
です。
人間の意思は、とても脆いものです。
最終的な目標がはっきり見えていて、それに向かって今すべきことが明確になっていないと、なかなか貯蓄をやりきることはできません。
なので、その脆さをしっかり理解した上で継続できるように考えていかなければいけないのです。
実際に計画を立ててみよう。
貯蓄目標の3要素を考える。
では、具体的にどんな風に貯蓄計画を立てていけばいいのでしょうか。
ここでは、例を出して貯蓄計画を立ててみることにします。
まず、貯蓄目標の3要素である、
- なんのために
- いつまでに
- いくら
貯蓄するのかを考えます。
このうち、上の2つについては、
- なんのために→息子の大学進学費用
- いつまでに→10年後
としてみます。
また、「いくら」貯蓄するのかについては、
- 大学進学にかかる費用は全部で1,000万円
- 今現在、大学費用に充てられる貯蓄額は400万円
だとすると、これから貯蓄しなければいけない金額は
1,000万円-400万円=600万円
というように計算できます。
毎月の貯蓄額を計算しよう。
貯蓄目標の3要素が全て揃ったら、最終的な貯蓄額を毎月の貯蓄額に落とし込みます。
先程の例では、10年間で600万円貯蓄する必要があったため、毎月の貯蓄額は、
600万円÷10年間÷12ヶ月=5万円
と計算されるため、毎月5万円貯蓄していけばいいということになります。
まとめ
今回の講義では、貯蓄計画の立て方について、貯蓄目標の3要素をもとに解説しました。
貯蓄計画を立てるには、貯蓄の目標を考えた後、それを毎月の貯蓄額に落とし込むという方法をとります。
貯蓄目標の3要素とは、
- なんのために
- いつまでに
- いくら
貯蓄するのかを考えることです。
また、貯蓄目標の3要素が大事な理由として、次の3つが挙げられます。
- 将来の目標から逆算して家計管理するため。
- 将来を考える習慣をつけるため。
- 家計管理を継続するモチベーションを保つため。
ぜひ、貯蓄目標の3要素に従って、貯蓄計画を立ててみましょう。