支出は重要な項目で分けよう。
この講座は、税理士である管理人が家計簿の付け方について解説する講義です。
この講座の講義一覧については、こちらから確認して下さい。
また、具体的な家計簿アプリの使い方については、マネーフォワードMEの使い方講座を確認して下さい。
家計簿を付けるときに、支出の項目はどのように分ければ良いのでしょうか。
今回の講義では、そんな支出の項目の付け方について解説していきます。
なお、この講義では支出の項目設定の考え方について解説します。
家計簿アプリ「マネーフォワードME」における具体的な項目の設定方法については、こちらのページを確認してください。
支出を重要な項目で分けるってどういう意味?
支出を重要な項目で分けるとは?
僕たちの生活ではたくさんの支出をしますが、支出はその性質毎に様々なものがあります。
家計簿を付ける場合、
支出をその性質に応じて項目毎に分けて集計
します。このときの分け方は、
重要な項目で分ける
のがオススメです。
家計簿の支出を重要な項目で分けるには、次の2つのポイントがあります。
- 集計したい項目で分けること
- 分けやすい項目で分けること
以下では、これらのポイントについて解説します。
集計したい項目で分けること
家計簿の支出を重要な項目で分けるポイントの1つ目は、
集計したい項目で分けること
です。
家計簿で家計管理をする目的は、
家計を把握して改善させること
です。
そのため、家計簿では家計を正しく把握するために必要な項目毎に分けて集計する必要があります。
例えば、ある家計では毎月30万円の支出があったとしましょう。
家計管理を行っていない場合には、この30万円の中身は分かりません。
このとき、家計の中身を全く把握することができないため、家計を改善させることはできません。
では、家計管理を行って、この30万円の中身が次の項目の合計だと分かったとしましょう。
- 日用品…5万円
- 食費…8万円
- 家賃…10万円
- その他…7万円
ここまで集計できれば、家計の中身をある程度把握することができます。
この家計なら食費は6万円くらいが一般的なので、
食費8万円は多いから減らすべきだ!
というようなざっくりした改善案が浮かびます。
さらに、食費8万円を細かく分析すると、次の項目の合計だということが分かりました。
- 食料品…4万円
- 外食…4万円
ここまで分かれば、
外食4万円は多いから、2万円まで減らそう!
という具体的な改善目標を立てることができるようになります。
このように、支出を集計したい項目で集計することで、家計を改善することができます。
分けやすい項目で分けること
家計簿の支出を重要な項目で分けるポイントの2つ目は、
分けやすい項目で分けること
です。
家計管理は、できるだけ負担を減らして長く続けることが大切です。
そのためには、分けやすい項目で分けることがとても重要です。
例えば、日用品の項目について、
- 事務用品
- 食器
- ペット用品
- 家電
など、細かく項目を設定したとします。
ある日、ショッピングセンターで次のものをまとめて購入したとします。
- 事務用品…300円
- 食器…200円
- ペット用品…800円
- 家電…1,500円
- 合計…2,800円
細かく項目を設定していた場合には、各項目を手で集計して記録していかなければいけません。
一方、日用品という項目のみで集計していた場合には、まとめて記録するだけで済みます。
ムダに細かく項目を設定してしまうと、支出を分けにくくなってしまうのです。
このように、家計簿の項目を分けやすい項目で分けることは、とても重要です。
家計簿を付けることを目的にしてはいけない。
ここでは、家計簿の支出を重要な項目で分けるポイントとして、
- 集計したい項目で分けること
- 分けやすい項目で分けること
の2つを解説しました。
せっかく家計管理を行っていても、正しく項目を設定していなければ意味がありません。
僕は、集計する必要もなく、分けにくい項目を一生懸命記録している方をたくさん見てきました。
そんな方々は、家計管理を行うこと自体が目的となってしまっていて、家計を改善させるという本当の目的を見失ってしまっているように感じます。
これを読んだあなたは、ぜひ正しく家計の項目設定を行って、家計を改善させましょう。
なぜ支出を重要な項目で分けるの?
支出を重要な項目で分ける理由
支出を重要な項目で分ける理由は、次の2つです。
- 重要な支出を見える化するため。
- 家計簿を付ける負担を減らすため。
以下では、これらについて詳しく解説します。
重要な支出を見える化するため。
支出を重要な項目で分ける理由の1つ目は、
重要な支出を見える化するため
です。
家計管理を行う上では、
家計改善に重要な支出を見つけ出すこと
がとても大切です。
家計を悪化させている原因さえ分かれば、それを改善する方法も自然と分かってくるからです。
そのため、支出を重要な項目で分けて集計することで見える化することが、家計改善のヒントを得ることに繋がるのです。
家計簿を付ける負担を減らすため。
支出を重要な項目で分ける理由の2つ目は、
家計簿を付ける負担を減らすため
です。
家計簿を付けることを挫折してしまう理由のうち、最も多いのが
手間がかかるから
です。
そのため、家計簿を付ける場合には、
できるだけ楽に、かつ正確に記録する
ということが非常に重要です。
支出を重要な項目のみで分けることは、このような家計管理のコスパを高めるために必要です。
項目設定は都度改善していこう。
ここでは、家計簿の支出を重要な項目で分ける理由として、次の2つを解説しました。
- 重要な支出を見える化するため。
- 家計簿を付ける負担を減らすため。
家計簿の支出の項目設定は、とても家計管理のセンスが問われる部分で、難しく感じてしまうかもしれません。
その家計毎に重要な支出が違うため、これが絶対だという正解がないことも、より難しく感じさせてしまっているように思います。
しかし、とりあえず思ったように項目を設定してみて、改善したくなれば、そのとき改善していけばいいと思います。
試行錯誤を繰り返すことで、その家計にとっての最適解へ近づいていくことでしょう。
まとめ
今回の講義では、家計簿の支出を重要な項目で分けるポイントとして、
- 集計したい項目で分けること
- 分けやすい項目で分けること
の2つを解説しました。
また、家計簿の支出を重要な項目で分ける理由として、
- 重要な支出を見える化するため。
- 家計簿を付ける負担を減らすため。
の2つを解説しました。
ぜひ、皆さんも支出の項目を設定してみましょう。